何の話かっていうと、「市民社会の歴史」についてです。
確かに、日本のNGOやNPO(実際には、法人になってない団体なんか
も含めて、シビル・ソサエティと言うようです)の様子と、
トクヴィルの「アメリカの民主政治」に書かれているアソシエーション
の力強さを比べると、ねぇ。
あ、ちなみに日本の市民活動の現状を知りたい人にはこんなの
ありますよ。↓
[ http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h16/01_honpen/index.html ]
なんで、こんなことを思ったかというと、この間対人地雷廃絶を
目指したオタワ・プロセスの活動に関わっていた先生授業を受け、
当時の話なんかを聞いたからなんです。
以下、簡略版の先生とのやり取り。
Q.国際政治の場面で語られるNGOなんかと、その国内版とも言える
NPOなんかの間では、組織基盤とかの面で大きな開きを感じる
のですが。
A.それはありますよね。
その違いは「市民社会の歴史」による部分が大きいかな。
Q.でも、例えば江戸時代の寺子屋や篤志家の活動に代表されるように
日本にも市民社会の歴史がある、という見方。
また、欧米は宗教活動の影響が大きい、という見方もありますが。
A.そういうのはあるだろうけど。
大局的に見たときに、その間口の広さなどに大きな差がある、と。
また、市民社会の歴史性という面では差がありますよね。
Q.そうすると、日本にはまだ時間が必要だと。
A.時間が必要ですよね。それが全てではないけれども。
ん〜、今NPO活動などに臨んでおられる方、がんばってください、
としかいえないです。すごい、敬意を持ちますけど。
もちろん僕も、イベント参加や寄付とかできることはやっていきます。
やっぱり、市民社会のレベルアップって、大切なことなんで。
さて、話の焦点をちょっと変えて。
この授業で学んだこと。
・インテレクチュアル+NGO'sがグローバルイシューズ対策の
スタートとなること。
・ゴルバチョフの登場が冷戦時代が一気に終結に向かっていくこと
になったように、政治的リーダーの影響力には大きいものがある
こと。
・「Ploblem to Issue」の流れ。
"Issue"になるということは、政治的テーブルにあげるということ。
ここでは、「何を選ぶのか」ということが問題になる。
・「モメンタム」の重要性
→モメンタム:時期、機運の高まり
・国家が動くということは、そこに「利」があるということ。
→これを認識した上での行動を。
・「小さくても、みんなでやりましょう」(国連的姿勢)と
「やる気のある人、やれる人だけでやります」(オタワプロセス)
の選択。
・外交の2つの次元
Track1:通常の外交ルート
Track2:専門家やNGOなど、権限はないけれども"Issue"に精通した
ひとたちが議論、発表したもの。
非公式の外交
・官僚に働きかけても効果は薄く、政治家を動かせば物事は大きく
動く、こと。
→改めて、「決める人=政治家」ということを認識
・「外交の民主化」
→アカウンタビリティの発生、プロセスなどの情報公開の
進展
→アクターの多様化:プロセスの透明性も高まる
それ以外の授業で紹介された面白い言葉とか。
・権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する
・川を渡っているときに馬は取り替えない。
・世論調査の胡散臭さ。
→デルフォイ法との比較。事情を知っていることの価値を
どれだけ重視するかの選択
・国家予算の「PLAN→DO→SEE」のサイクルは3.5年周期。
90年代の日本は平均1年ちょっとのペースで総理が交代。
自分が組んだ予算の検証段階では政権にいないことがポイント。
→無責任な態度を取りやすく、赤字国債が大量に溜まった
ことの原因では。
・地方自治体の活動量多いのは、日本とカナダ。
でも、日本は決定権を地方が持っていないため、量は多いが
質は低い。
そんなかんじで、しばらく書けていなかったここ何日かの勉強した
ことでした。
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